経営コンサルタントコラム 2013年8月30日号

倒産防と売掛保証の違い

売掛金保証ってご存知ですか?

 

最近、知人に「売掛金保証って知ってる?」と聞いたところ、「倒産防(とうさんぼう)と同じでしょ?」という答えが返ってきました。貸倒れた売掛金分のお金が入ってくる、という意味では(キャッシュ・フロー的概念では)合ってますね。

 

が、倒産防と売掛保証は根本的に違うんです。

 

ちなみに、倒産防というのは倒産防止共済の略で、経営セーフティ共済という国(中小機構)の制度です。ざっくり内容を言うと以下のとおり。

▷倒産防(中小企業倒産防止共済~経営セーフティ共済)

取引先事業者が倒産したことにより売掛金債権等の回収が困難となった場合に、共済金の貸付が受けられるもの。

【特徴】
・貸付
・無金利
・返済期間5年~7年
・貸付額 50万円~8000万円
(回収困難となった売掛金債権等の額と掛け金総額の10倍のいずれか少ない額)
・損金算入可

【貸付が受けられない場合】
・取引先事業者の倒産が加入後6か月未満に生じたもの
・請求が倒産日から6か月を経過した後になされたもの
・中小企業者でない
・貸付金の額が50万円未満の場合
・貸付金の額が共済契約者の月間総取引額の20%未満
の場合
・共済契約者に倒産または倒産に準ずる事態が生じていいるとき
・共済契約者がすでに貸付を受けた共済金の償還を怠っているとき
・倒産した取引先事業者に対し、売掛金債権等を有することとなったこと、またはその回収が困難となったことにつき、共済契約者に悪意または重大な過失があったとき
・上記のほか、共済契約者と倒産した取引先事業者との取引額、代金の支払方法などが確認できないとき

倒産防は掛け金を払うことで、貸倒れた売掛金分を貸してくれる制度。
貸してくれるだけで、貰えるわけではありませんね。
しかも案外貸してもらえない場合が多い。
50万以下はダメとなると、単発での対応は意味ないですね。

 

売掛保証は保証料を払って、貸倒れた売掛金に対応する保証金をもらうもの。

 

どちらかと言えば保険、取信(とりしん:取引信用保険)に近い感じです。

取信だと単発の取引は対象にしてもらえづらいものですが。

 

売掛保証は、

 

仕事は取れそうだけど、相手先の信用度がイマイチ。

 

とか、

 

新規案件獲得や取引先の信用力低下や拡大要請タイミング

 

で、うまくはまりやすいです。

 

もちろん、与信の手間が減ることで管理コストが下がる、というプラスαもありますね。

なので、卸売業さんなんかが一番利用が多いサービス、というイメージ。

 

と、ここまではわかっていた(つもり)ですが、自分の記憶も若干あいまいなところもあるので、当事務所の近く(車で10分)の中央区は蛎殻町にある売掛保証サービス会社、㈱トラスト&グロースのIさんに直接会ってお話しを伺うことにします。知ったかぶりは危険ですので、はい。

 

というわけで次回からはIさん訪問記。

いろいろと根ほり葉ほり聞いてきます。

 

池田


Iさんの勤め先、トラスト&グロースさんのリンク↓
T&G売掛保証

 

 

 

 

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