経営コンサルタントコラム 2014年7月4日号

補助金を倍返しだ!!

アベノミクスのバラマキ大盤振る舞いが続いています。

代表的なところでいいうと、創業補助金やものづくり補助金ですね。

日本経済再生の施策・カンフル剤としての、これら中小企業支援施策が実行されています。 

 

補助金は、国から「使ってね」といわれているお金ですから、貰える人は貰うのが正しい。

書類出したらお金貰えたぞ、ラッキー!!でもいいわけです。そういった「取らなきゃ損々」的な面もありますので、対象になるような事業をされている方は申請にチャレンジするべきです。

 

ただ、私的にはちょっと違和感を感じたりもします。 「これはそもそもどこから来たお金なんだ?」 という気持ちの引っかかりがあるんですね。 補助金や助成金は、国がその施策としてやっているので、原資は国から来たお金です。国の予算=税金ですから、補助金の原々資は税金ですね。 国民が一生懸命働いて納めた税金が、補助金・助成金として、経済活性のために使われているわけです。

 

実際、お金が回らなければ経済は活性しませんし、間接金融が保守的である以上、エンジェル的な直接金融が日本にまだ根付いていない以上、市場以外の行政がどうにかせねばならない理屈。

 

一方、補助金や助成金をもらった側は、どういう心持ちで受け取ればよいのでしょう。 一義的には国からお金貰えてうっしっしー、というスタンスでもいいのでしょうが、ただ、それではあまりにも志が低いってもんじゃないか、という気もします。

 

先にもお話ししたように、補助金や助成金はもともと税金です。 返す義務がなければ貰いっぱなしで「法律的には」何の問題もありません。 しかし、道徳的にはどうでしょう? 社会的にはそれでいいんでしょうか? 「借りたお金は返さねばならないが、国からもらったお金は返さなくてもいいのか?」という問いかけです。

 

補助金や助成金は国(社会)から恵んで(GIVEして)もらったわけです、簡単に言いますと。つまりは恩があるわけです。 恩には報いるのが人の道。 社会にお返しせねばなりません。 それがめぐりめぐってまた戻ってくるわけです。 GIVE AND GIVEN。情けは他人の為ならず。

 

さて、ではどうやって報いるか。

 

補助金の目的は、それを用いてビジネスを成功させ、売上を計上し、利益を上げ、雇用を増やし、税金として納めてもらうことです。その循環が広がり、補助した分の何倍もの効果を生み出したいというのが狙いです。 なので、渡したら儲けてもらいたいわけです、国としては。 ついては、貰った側は儲けなければなりません。 さらにいうと、もらった額の何倍も儲けて社会にお返ししなくてはなりません。

 

というのは、補助金や助成金を得た企業がみな、うまくいくわけではないからです。 たとえば、多く見積もって半分の企業がうまくいったとしましょう。 ならば、いただいた金額の2倍、税金で納めなければ社会的に元が取れません。雇用や仕入、外注、物流など物が動くという意味でも、社会には還元されますので、税金だけというのは乱暴な話ですが、単純に言うとそういうことです。

 

だとすると、1000万の補助金を受けたら、2000万円社会に還元しなければ、社会的には価値のプラスはなかった、ということになります。 2000万円税金で払うとしたら、幾らの売上を上げればいいのか。 法人税率は約40%ですから、5000万円の税前利益を出す必要があります。 特別なものや営業外の収支がトントンだとしたら、必要な営業利益は同じ5000万円。営業利益率が10%ですと、導き出される売上額は5億円になりますね。

 

もらった1000万円は5億円という売上に化かさなければ、恩に報いたとは言えない、世間様に顔向けできないわけです。税金使ってるわけですから。

 

とはいえ、これは1年でなく、あくまで累計での話です。 トータルで5億円。年間5千万の売上を10年間でも、500万円を100年でも、もちろんOKです。将来のメシのタネを生み出すための1000万、それをいただけるのですからありがたいですね。

 

しかし、1000万円が5億円ですからざっと50倍。 ちょっとクラクラしますが、社会から恵んでもらったからには、そのくらい膨らませて(価値を上げて)社会に戻さなければならない、という気概、志が必要とは思いませんか?

 

できなければ、社会の役に立つどころかお荷物です。 補助金を支給したのは間違いだった、ということになってしまいます。 となると次は出せなくなる。1000万円でメシのタネを作れただろう企業の芽を摘んでしまうことになります。間接的に。 これは避けたいですね。

 

などと少々厳しいことを言いましたが、実際のところは、できないことの方が多いと思います。商売の成功は、時の運も左右しますし(時流も読んでほしいところですが)。 しかし「いい意味での倍返し」の気概、志がなければ、巡り巡って日本社会、経済の凋落を招くことになります。

 

幸運にも補助金や助成金を貰えた方には、その意味とは何なのか、自社は何をすべきか、という意識と志、気概を持っていただければうれしいなと思います。

 

補助金を社会に倍返しだ!の心意気で。

 

池田

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