経営コンサルタントコラム 2014年9月9日号

黒字化一転、倒産寸前!?(2)損益状況

さて、黒字化した会社が一転、倒産寸前までいってしまうその流れについてお話します。

赤字に陥った先々月の損益状況を見ると、

 

売上高 100

粗利   15

販管費  20

営業損失 -5

経常損失-10

 

営業利益、経常利益ともに赤字。

粗利率が15%なので、原価率は85%。

で、黒字化した先月。

 

売上高  90

粗利   30

販管費  20

営業利益 10

経常利益  5

 

営業利益、経常利益ともに黒字。

粗利率が33%なので原価率は67%。

 

すごーく改善しているように見えませんか?

でも売上は若干落ちてるんですよね。

粗利が倍に増えているのが改善(のように見える)の要因。

 

でもなんか変ではないですか?

一気に粗利が倍になるなんて、おかしいですよね?そうです、おかしいんです。

 

ここで粗利とは何だ、という知識が必要になるので少々ご説明します。

粗利とは売上から売上原価を引いたものです。

 

[粗利=売上-売上原価]

 

売上原価とは、もってた在庫に仕入を足して、残った在庫を引いたものです。

 

[売上原価=月初在庫+当月仕入-月末在庫]

 

売上が増えないのに粗利が増えたとすれば、売上原価が減少した、ということになります。

 

さて、売上原価が減少する要因は何でしょう。

月初の在庫と当月仕入、月末在庫すべて減少すれば、原価も当然減少しますが、そのほかにも原価を減少させる要因がありますね。

 

・月初の在庫と当月の仕入額を足したものが減る

・月末の在庫が増える

 

この2点です。

赤字だった先々月の売上原価の中身を見てみると、

 

 月初在庫 30

+当月仕入 85

-月末在庫 30

―――――――――

 売上原価 85(対売上高85%)

 

とこんな感じとなっています。

で、黒字の先月はというと、

 

 月初在庫 30 

+当月仕入 85 

-月末在庫 55

―――――――――

 売上原価 60(対売上高67%)

 

こちらに解説を加えるとこんな感じ。

 

 月初在庫 30 ←先々月末の在庫とイコール

+当月仕入 85 ←先々月と同じ仕入高

-月末在庫 55 ←在庫増えてない!?

―――――――――

 売上原価 60(対売上高67%)←在庫増えただけじゃん!

 

今回は月末の在庫が増えた、というのが原価率低減の理由だったんですね。

実は何も改善してなかったと。損益上利益は増えましたけど。

増えた在庫により、計算上原価が減少しただけの数字のマジックです。

 

とはいえ、増えた在庫は翌月に月初在庫となるわけで、トータルで言えばいったこい。今月の原価がドーンと上がるだけで平均すれば同じ。ならしてみれば特にどうこういう問題でもないです。残った在庫が確実に売れるのであれば。

 

次にお金的にはどうなってるかを見ていきます。

 

池田輝之

 

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