経営コンサルタントコラム 2015年12月22日号

相続放棄の実務(2)相続の方法は3つ

2.相続の方法は3つ

 

このような経緯で、相続を放棄する、ことになったわけですが、ただしく言うと、放棄という選択をした、ということになります。

 

すなわち、相続の方法はいろいろあるということです。

 

実は相続には単純相続、限定相続、相続放棄の3つの方法があります。

それぞれの特徴は裁判所の資料を見ると、以下のような感じです。

 

・単純相続

相続人が被相続人(亡くなった方)の土地の所有権等の権利や借金等の義務をすべて受け継ぐ

 

・相続放棄

相続人が被相続人の権利や義務を一切受け継がない

 

・限定相続

被相続人の債務がどの程度あるか不明であり,財産が残る可能性もある場合等に,相続人が相続によって得た財産の限度で被相続人の債務の負担を受け継ぐ

 

普通、相続というと一番上の単純相続が一般的です。

 

基本的に何もしなければ、単純相続になります、というかなっちゃいます。

なので、たとえ相続したくないと思っていても、何もしなければ自動的に相続したことになってしまいます。

 

放棄、という制度をしらなければ、どでかい借金を背負うことになるかもしれないのです。

自分で調べない限りは誰か言ってくれるわけではありませんから、やっかいですね。

知らぬが仏とはいいますが、こればっかりは知らぬが地獄ですね。

 

個人的には、債務超過の場合の相続は、原則単純相続しない、とした方がよろしいかな、と思います。ちょうど民法改正のタイミングですから、議員の先生には、負の連鎖を生み出さないためにご尽力いただければと思っています。

 

さて、私の場合は相続すべき資産もないし、債務の額もはっきりしているので、相続放棄を選択した、ということになります。

 

残る限定相続ですが、こちらは上に書いてありますとおり、相続する資産の範囲で債務を引き継ぐ格好です。つまりはプラマイゼロ、の方式ですね。

 

放棄は結局だれも相続人がいない、という状況を作ることになりますので、血縁としては、ちょっと寂しい部分もあるんですよね。親父はこの世の誰にも相続されないのかぁ。。という無常観といいますか。まあ仕方ないんですが。

 

限定相続であれば、一応相続は相続なので、そういったモヤモヤ感はぬぐえますし、相続人がいるとなにかと引き継ぐ手続きが楽でよろしい、ということがあります。

 

ただ問題なのは手続きの煩雑さ。

 

放棄は放棄したい人が申述書を書いて出せばよいだけのすごく簡易な手続きなのですが、限定相続は、まず、相続人全員が共同して申述しなければならないんです。連絡つかないような人が一人でもいたらできません。

 

また、申述書を出して受理してもらうことまでは同じなのですが、そのあと、清算手続きをやらないといけません。となるともうきちんと裁判なんですね。

破産とかと変わりません。資産調べて、負債調べて、、という手続きをしていくことになります。

 

となるともう仕事の片手間でやるには手続きが重すぎて、弁護士さんお願い、という感じになります。となると、費用もそれなりにかかりますし、とにかく時間が掛かる。

 

こういう相続とかって早く納めたいですからね、あまり長くかかるのはキツイ。

 

私の場合は、いつまでも亡くなった人の始末を引きずっていたくない、という気持ちがどうしてもありましたね。やはり近親を亡くすのはつらいことですし、いつまでもそこにモヤモヤしてるのは精神衛生上よろしくない気がしました。

 

債務超過で資産がなければ、相続放棄も限定相続も何も引き継がないという点では同じではあるのですが、かような手続きの違いもあり、放棄を選択した、わけです。

 

(つづく)

 

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