経営コンサルタントコラム 2013年6月16日号

会社を継ぐ人が知っておいたほうが良いこと(1)

『連帯保証も引き継ぐ』

 

父親や祖父が創業者である、2代目あるいは3代目候補の方がそろそろ本格的に代替わりをするタイミングにきているようですね。皆さん親孝行ですばらしい。しかし伴い、再生支援の相談も最近は2代目3代目さんからのものが増えてきました。継いだは良いけど、ふたを開けたら「ええっ」という状態が多いようです。

 

さて、「会社を継ぐ」とはどういうことなのでしょう。

 

社長になる。

代表取締役になる。

 

もうひとつ、上の二つとはちょっと違った、しかし大きなものを引き継ぎます。

 

それは連帯保証。

 

中小企業の代表者は、会社の借入についてほぼ100%連帯保証しています。

代表者が替わると貸し手は新しい代表者に連帯保証を求めます。

 

連帯保証とは、文字通り債務を連帯して保証するということですが、簡単に言うと借金の保証人です。それが連帯であれば検索の抗弁がない云々といろいろあるわけですが、とりあえずは、会社が借入れを返せなくなったら自分に降りかかる、と考えていただけばいいかと思います。会社の借入は個人とは大きさが違いますので、そうなると普通は破産しますね。

 

つまり、連帯保証することで公私の別が無くなるわけです。

会社が倒産すれば、連帯保証人の代表者は私財を差し押さえられ、貸付金の回収に充てられるわけですね。汚い言葉で言えば「ケツの毛まで抜かれる」わけです。

 

これを引き継ぐわけです。

 

重いですね。

後継者にも家族がいるでしょう。

年代的にまだ手のかかる小さいお子様もいるかもしれません。

 

で、なにが言いたいかというと、

会社の財務状態を知らないで引き継いでいいんですか?

ということ。

 

知ったところでどうせ引き継がなきゃいけないのだから、そんな小難しいことは知る必要なし、という豪快な方もいらっしゃるでしょうが、普通はそれならそれで心の準備をしておきたいものです。

 

財務状態を知る。

小難しい言い回しですが、簡単に言うと「財布の中どうなってるの?」ということです。

連帯保証の視点からみれば、「カネ返せんのか!?」ということですね。

 

会社を引き継いだら、代表者になったら、連帯保証も“もれなく”付いてくるわけですから、引き継ぐ会社がどういうお財布状態にあるのかは知っておきたいところ。“火の車”を引く継ぐなら、それなりの覚悟がいる、ということです。

 

ではどうやって火の車がどうかを知ることができるか。

何を見ればわかるのか。

 

理想的には、「資金繰り表」です。

資金繰り表は文字通り資金繰りの状況を表にしたもので、現金の出入り(収支)が記載されています。現金が出ていく方が多ければ、つまりはお金が減っていくということですから、よろしくない状態と言えるわけです。

 

しかし、小規模企業さんとかですと資金繰り表をつけてらっしゃらないところもあるんですよね(本当は良くないですけど)。資金繰りは社長さんの頭の中、というところも多いです、実際は。親父教えてくれよというのもなかなか言いづらいでしょうし、教えてくれてもどこまで本当か怪しいところ(経験上)です。会計屋さん入れて財務デューデリジェンス(精査)する場合などは、会社の通帳を全部あらっていく、という作業をしたりしますが、会社を継ぐ前にそんなことできません。

 

となると自分で調べるしかない。

 

じゃあ何を見て?というと、これはもう財務諸表。ウソや粉飾が散りばめられているかもしれませんので要注意は要注意ですが、会社のお財布状態がわかるものはこれしかありません。

 

(次号へつづく)

 

池田

 

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