経営コンサルタントコラム 2019年11月17日号

展示会訪問記#20 産業交流展2019

さて、今回の展示会訪問記は、11月の第3週、13日~15日にビッグサイト青海臨時展示棟で催された産業交流展です。同時期、有明のビッグサイトではジャパンホームショーが開催されていました。(こちらの訪問記はまた後日)

産業交流展は中小企業による国内最大級のトレードショーと銘打たれており、様々な中小企業さんがブースを出されていました。

青海展示棟はそれほど大きな展示場ではありませんが(ビッグサイト南棟と同じくらいのサイズ)、ブース一コマ一コマが小さく、必然的に出展社数は非常に多く、全てを見て回るにはなかなか骨の折れる数でした。

 

展示構成としては、

 

1.食品産業

2.機械金属

3.医療福祉

4.情報

5.環境

6.各種団体

7.国際

8.ものづくり補助金ゾーン

9.スポーツ見本市ゾーン

10.世界発信コンペティションゾーン

11.次世代ロボットゾーン

12.首都圏ネットワークゾーン

13.東京ビジネスフロンティアゾーン

14.公社総合展示ゾーン

 

に分かれています。

 

様々面白い技術や商品などが展示されていましたが、やはり、10.11.のコンペ選考に受賞されていた物、サービスは興味深いものでした。

内容的にはシステムやアプリなどのIT系が多いのですが、医療系の機械ものが大賞を受賞していたりと、ものづくり系もまだまだ頑張っている(というか推してる?)様子でした。

スポーツ見本市ではJOCの方から、アスリートの皆さんの就職斡旋事業について、熱心にご説明をいただきました。個人競技は実業団などの仕組みがあまりなく、練習活動が大変なんだそうです。普通の従業員と同様の賃金で社会貢献にもなりますし、社員が応援でまとまるような効果も得られ、自社の宣伝にもなり、多少なりとも戦力にもなりますので、よいですね。実際、社員10数名の建設会社さんなども活用されているそうです。地域貢献などを考えている会社さんは一度検討されてみてはいかがでしょうか?担当のJOCさんご紹介しますよ。

 

健康管理アプリなどの展示もされていました。よくあるものではありましたが、広がり感はあり、そこにはデータ取得がキモになりそうですね。

 

他、様々な展示がされていましたが、猫グッズからロボットまで、展示内容があまりにも広範囲で、悪く言えば総花的で目が追いつきません。もうちょっと展示分類の仕方を考えたほうがよいかもしれませんね。

東京ビジネスフロンティアゾーンでは工業デザイナーさんと知り合いになることができ、よかったです。

とてもよい方でしたので、今後、業務のご支援を仰ごうかと考えています。

 

個別展示ブースを見ていくと、新しい材料や技術はとても面白そうなのですが、何に使うものかがよく見えてこず、これをもってどうしたい、どう使ってもらいたいか、という視点での展示に欠ける気がいたします。

 

来場した人は、確固たる目的を持ってきている人は少なく、なんとなく自社の事業に関係するものないかなーという感じでブラブラしているのが多数派でしょう。ついては、専門的なアピールはもちろんいいのですが、こういう風に使えばもっと〇〇なります!みたいな提案型の展示があれば、もっと来場者に興味を引いてもらえるように思いました。

 

今回の展示会で楽しみにしていたのが、こちらの講演でございまして、

植松努×吉川真 町工場×JAXA対談「不可能と言われた夢を叶える」絶対条件とは」

 

植松電機の植松社長とはやぶさ2のミッションマネージャである吉川氏との対談講演です。

植松氏はロケット開発で有名ですね。吉川氏は、あのはやぶさ2で活躍されている方です。

ちょうど、はやぶさ2が地球に帰還することが決まった翌日の講演で、その点でも盛り上がりました。

ご両名ともそれぞれ、成果を上げてらっしゃる第一人者であり、夢を叶えたともいえるかたですから、そこからその成功要因、要素を伺おう、という趣旨の講演になります。

 

講演では、ご両名からこれまでやられてきたこと、またそのプロセスのご説明をいただきました。

吉川氏には、はやぶさ2はこれまで一度もアクシデントがない、全てのミッションが成功しているとのお話、植松氏からも、25名の中小企業がロケット開発にいたった経緯、また成功までの道のりについてなど、お二方ともサービス満点にお話くださいました。

 

成功への要因ということでは、

吉川氏からは「挑戦、多様性、柔軟性、+平常心 楽しく」というキーワードが挙げられました。

また、新しいものをやろうとするときは、(~15人くらいの)少数でやるほうが効率的でうまくいくことが多いとのお話でした。ちなみに、はやぶさ2ではコアメンバーは15名らしいです。

 

はやぶさ2も、はやぶさの失敗(世間的には成功と話題になったが、ミッションとしてはたくさんの失敗やアクシデントがあった)やそれ以前の、のぞみの失敗などがあり、今回の全ミッション成功に至っているとのこと。

失敗は成功の母、ですね。ちなみに、はやぶさのミッションがうまくいかなかったため、はやぶさ2の予算も当初はうまくつかなかったそうです。(裏話)

 

植松氏からは「失敗は許す(失敗は許されない、はダメ)」とのお話がありました。

実際ロケット開発は失敗が多かったそうです。

失敗を怖がってはなにも生まれない、なにもできない、というのはお二方とも共通の認識のようでした。

 

ちなみに植松氏はJAXAの仕事もされているとのことでしたが、ぜんぜん儲からないそうです。(役所の予算も少なくなっているらしい)

ただ、得られるノウハウはお金に換算できるものではなく、誰にも積めない経験を積めるだけでも十分儲かっている、とのことでした。しかし仰っていた、知識・経験・人材の簿外資産を手に入れることができる!税金もかからないし、とは面白い考えです。この簿外資産を使って別のところで稼げば、高い利益率を実現できますし、資産なのに固定資産税もかかりませんし、いいことづくめ(笑)

 

社員の知見の平準化も工夫されていて、事業に対する目配りがすごいなと思います。

事業投資の観点も深く、悩み、考え抜かれた末の視点がしっかりあるように感じました。(対抗不能性のお話ですとか)

 

そういう点では、人材に対する危機感も強くもっておられるご様子でした。

失敗を恐れるあまりなにもできない人が多いそうです。

失敗を恐れると以下のような負の方向へ流れるとのこと。

 

失敗と責任を避けたい

何もしない

できることやる

考えられなくなる

やることわからん

要らない人になる(ロボットに負ける)

 

一方、吉川氏の部下は何も言わずともやってく人ばかりだそうです。

 

責任逃れの人ばかりでないことからすれば、学校教育だけの問題ではないでしょう。

企業の評価の方法も減点主義の会社からは新しいものは何もうまれないでしょうし、今後そのような企業では人が働く必要がなくなってくるかと思います。(全部ロボット化、RPA化されちゃう)

 

教育面では、小さい頃に親や近親者から受けた躾や教育が大きく影響しているような気がします。

植松氏も祖父祖母から受けた影響がプラスに働いていると仰っていました。

そこから「どうか子供の好き!や夢を否定しないで」というお話をされていました。

「だったら、こうしてみたら?」が子供に対する植松氏が親御さんに推奨するマジック・ワード。

 

最後、吉川氏は時間の関係で途中退席され、後半は植松氏単独でのお話でした。

ロケット開発にいたったエピソードは、言うほど単純ではありませんが、こころにしみるものでした。

 

開始30分前から並んでいて良かったです。

いいお話を聴けました。

 

 

以上、産業交流展2019、展示会訪問記でした。

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