経営コンサルタントコラム 2019年6月21日号

展示会訪問記#6~スマートファクトリーJAPAN 2019

2019年6月5日~7日にかけ、電子機器トータルソリューション展と同時開催されていた「スマートファクトリーJAPAN2019」および「2019防災産業展in東京」にも伺ってきました。

こちらは、ビッグサイト東棟が工事中のため臨時で設けられている、東京ビッグサイト青海展示場での開催になります。青海展示場は、東京テレポート駅すぐの場所にあります。ダイバーシティやヴィーナスフォートなど、いわゆるお台場の観光スポットがその場所です。

本展示会は青海展示場の半分のスペースを使って開催され、ついては展示ボリュームもそれほどなく、1時間程度ですべてを見ることができました。とはいえ、来場数はそこそこあり、集客的には「賑わっているな」という印象です。

 

スペースの構成的にはスマートファクトリーが半分、防災産業展が半分の割り振りです。

出展者に大手企業は少なく、あっても小スペースのブースで、全体的には中・小規模の企業さんが多いように見受けられました。

 

スマートファクトリーについては、生産管理を中心に、ITを用いたサービスの展示がされていましgたが、よく見るソフトウェアやサービスばかりで目新しいものはありませんでした。

 

パナソニックのスマートファクトリー化掲示物

ブース展示ではなかったですが、なにかの表彰を受けたスマートファクトリーの施策が掲示されており、こちらは興味深いものでした。なかでもパナソニックの事例は、すぐにでも真似したいと思わせるものでした。(マネ下電器をマネする)

 

一方、現場管理という観点で、作業動線の把握にAIを用いて分析、業務効率を向上させるというサービスは、なかなか興味深いものでした。働く側としては監視されているようで嫌な感じかもしれませんが、省力化や省人化の基礎データとしても役立つでしょうし、生産性を向上させるにはあってよいデータ、サービスではないでしょうか。

 

他、目立つところでは物流系システム機器の展示やファナック、アマダといったロボット系の展示もありましたが、印象は薄めです。

 

産業用ロボットは性能も上がり、コストも低くなり、大変よろしいと思いますが、足りないのはどう動かすか、というソフト面と感じています。こちらも充実してこないと(コスト的にも)なかなか使いこなせません。使う側に導入活用ノウハウがないため、システム屋さんにおんぶにだっことなるのも問題なのかもしれません。コストもその分必要、増加することとなり、結果投資回収がままならないこととなり、取りやめる、というパターンは想像できますし、実際に何度か見たことがあります。

 

人材不足、採用難、人件費の上昇など「安く人を雇う」単純な方法論が通用しなくなる未来、将来はすぐそこにきています。とはいえ、製造業の低い利益率で投資コストがささっと回収できるかというと、なかなか難しいのが現実です。省力化、省人化のため自動化を進めたいものの、コスト面では割に合わない「にわとり・卵論」から早く脱却したいものですね。

他、川崎信金さんや藤沢商工会さん主導でのゾーン展示がされていました。(神奈川方面の企業サンたち)

ただ、、皆さん総じて「こんなの作ってます」展示で、特徴のアピールがなかったのは残念でした。厳しいようですけれど、人目に触れなければいないと一緒。無理にでもアピール材料を見つけて、訴求しないと、その場にいる意味はありませんね。

 

 

防災産業展については、防災安全協会等協会や協議会、研究所等公的な機関の展示が多かった印象です。民間の展示ブースですと、展示は食料中心で、災害食の紹介などがされていました。なぜか水害対策の紹介が目立ちました。昨年の岡山での水害に応じて展示がされていたのかもしれません。

 

人の流れや関心はあまりないようで、スマートファクトリーから流れてくる人がちょろちょろ見かけられるくらいのところでありました。防災関連の展示会はちょこちょこありますが、毎度関心が薄いようで人の入りが少ない感じがいたします。

 

逆になにか新しいビジネスモデルでも引っさげて参入すれば、かき回すこともできるかもしれませんが、協会やら協議会やらの出展を鑑みると、新規の参入障壁は高そうですね。

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